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クラブ・バロン*5

  • 2008-08-07 (木)
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おお騒ぎしている、召使いの前を素通りし、両親への挨拶もせず、ブーツをぬがずに足も洗わず、出会いの間へとむかいました。そして山積みの肖像画の中から今回の相手の肖像画を掘り出しじっくりと見て、想像力を働かせ彼女を思いました。

バロンはプリンセスがとても素敵な人だと思い始めました。彼女の元(部屋)へ、今までの事を伝え、失礼の数々、過ちの話しをする為、出向いたのです。

召使いのリボンはどうしてよいやら、マーガレットの方を見たり、かなりの動ようです。バロンはひざまづき、プリンセスの手にキスをし、礼儀正しく挨拶しました。
「○×△○××△……!〜〜!!」
そして自分自身の過ちを心からプリンセスに扮したリボンに話しました。

バ「……というわけで、私(わたくし)の思いを分かって頂けましたでしょうか?」
リボンは少し頬を赤らめて、
リ「はい、わたすでえんなら〜」(訳「はい、私でいいのなら」)

まだ求婚してないのに突然わけのわからない返事、そしてどこの領地の言葉かわからないイントネーションにバロンはきょとんとしています。

バ 「はぁ……?」

プリンセスマーガレットはビックリして思わずリボンの足を蹴りました。
リ 「いでぇ〜〜!!」
バ 「どうなさいました!」

プリンセスはリボンの叫び声を打ち消すように、
プ「ひっ!姫マーガレットは心から喜んでおられます。」

プリンセスマーガレットは召使いをよそおっている事も忘れ、
プ 「バロン様は素晴らしい方です。私はあなたと正式に婚約しとうございます。」

バ 「そなたは……?そなたは?!どこかで見たような……愛らしい方……??? あなたは!フィールドグリーンのプリンセス! あっあっあっ……いけません、あなたには婚約者が…いや広場で婚約パーティー、ほら彼は素敵な人だと思うんでしょ…だから、いやなら断ってしまえ!!」
プ 「はい?……ハイ! 私がアクエリアス川を越え、森の都カーモンドからやって来た、一応、婚約者の、プリンセスマーガレットです。」
バ 「は、ハイ! しかし似てる〜〜」
プ 「私、お恥ずかしいです。実は私もこの婚約が嫌で、いいえ、決められた毎日の生活がイヤだったのです。でもバロン様のお話を聞いて目覚めました。私次第で全てがバラ色に変わるのですね……。バロン様」
バ 「プリンセスマーガレット!!」

二人は手を取り合い、婚約どころか結婚の約束をしました。さあ2人の結婚式です。皆が2人を祝福しています。バロンはこれからもっともっと心から領民を愛し、全ての人を愛し、彼女と供に生きて行く事を誓ったのでした。

P.S.プリンセスマーガレットは式の途中リボンに「素敵な相手を必ず捜してあげる」「だから本当にいろいろごめんね」っと小声で伝えブーケを手渡しました。


バロンのプロトタイプ。
これがもとになって、2006年7月世界館公演『バロン 〜とても不思議な冒険綺譚〜』はできあがったと思われる。

うれいばろん

クラブ・バロン*4

  • 2008-08-06 (水)
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FAXは手書き。

プリンセスとのダンスの番がバロンに回って来ました。とても愛らしい人です。バロンは心から1つ1つ話しました。

バ「プリンセスおめでとうございます。」
プ「有難う。」
バ「質問してよろしいですか?」
プ「どうぞ、遠慮なく。」
バ「プリンセスは今まで一度も会った事もない人と婚約して、本当にそれで良いのですか?」
プ「はい、だって両親や一族の人達がわたくしの幸せを願って捜して下さったのですもの、出会いのかたちなんて関係ないと思っています。それに彼の肖像画はとても心の美しさが感じられました。きっと思いやりを持ち、私(わたくし)のお話しを聞いたり、本当に諭して下さるような方だと思います。」
バ「何故、そのように自信に満ちあふれていらっしゃるのですか?」
プ「自信ではありません、私の想像力です。良いではありませんか、お会いしてもしも、お互いに生きて行く思いが違うと感じたら、心からお断りすればいいのです。」
バ「ああ……」
プ「そうでしょ、バロン様、ダンスとても楽しかったですわ」

プリンセスは次の番の人と踊りに行きました。
バロンは感じ入ってしまいました。
「そうか、そうなんだ。私は今まで一度としてちゃんと婚約者こうほの肖像画も見ず両親と話し合おうともせず、自分で勝手に貴族とは窮屈なものだと決めつけていたのだ。」
バロンはフィールドグリーンの人達に別れを告げ急いで舟に乗り領地へ帰りました。

クラブ・バロン*3

  • 2008-08-04 (月)
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一枚のFAX用紙がある。2006年6月10日午後9時という印字が残っている。

〜心の旅に出たバロンのお話し〜 バロン   おとぎ草子 冒険奇談 〃綺談

プロローグ
豊かなアクエリアス川。いくつもの国の間を流れ、たどり着くのは美しい湖「ペールアクア」。湖ペールアクアのほとりには男爵バロンの領地が有りました。

バロンは毎日の公務をこなし、規律ある貴族としての生活をしていました。でも実は日々の生活に窮屈さをとても感じていたのです。そして1年前、投げやりに決めた婚約!

15 才から婚約相手を勧められ、その度にバロンは次から次へと相手の肖像画(見合い写真みたいなもの)も見ずに断りました。15才の頃はまだまだ遊びたい、夢も有る、やりたい事が色々、婚約という事を考える余地もなし。20才の頃は公務が楽しくなり、これも考える余地もなし。そして現在27才になり婚期も遅れ両親も意を決して婚約命令となりました。今まで紹介した婚約者候補は数知れず。というわけでこの様にあいなったのです。

本人も今回はかんしゃくを起こし面倒になり肖像画も見ずに適当に了解しました。そしていよいよ婚約成立!お相手は森の都カーモンドのプリンセスマーガレット。結婚準備の為、一週間前にプリンセスマーガレットは召使いのリボンや供を連れてアクエリアス川を渡り、美しい湖のほとりバロンの領地へ輿し入れしたのです。

さあ初めての対面の日です。この国(地方)では結婚式の日まで婚約者が顔を出す事は禁じられています。(ベールでかくしたら?)それをよい事にプリンセスマーガレットは召し使いリボンと入れ替わります。実は彼女も仕方なく両親に決められイヤイヤやって来たのです。

輿し入れの日からバロンも嫌われる様な事をわざとするわ、召し使いリボンはプリンセスの言う事を聞いて言われたとうり渋々バロンの対応をするのですが、出身が森の奥でなまりが有りました。そのまま方言で話せばよっぽど伝わるのに、丁ねい言葉とゴチャゴチャになって変な言葉使いに……そして貴族とは違う生活習慣がボロボロ出てしまい、バロンとプリンセスはそれぞれ「変だなあ?」と思いつつも、婚約がダメになる方へ脇目もふらずばく進。そしてまあ色々有ったのですが、いよいよ結婚式の3日前、婚約パーティーの日に、とうとうバロンは屋敷を飛び出し(逃げ出し)舟で湖へ。舟を無我夢中で漕いで湖の真ん中あたりの小島に着きました。

そこはフィールドグリーンの領地でした。島の人々は皆、若草色の服、帽子、くつ、手袋etc……何から何までこの色、一色。大昔、この島を湖の魔物から身を守る為、今も風習が残り続いているそうです。そして人々の言葉はこの地方の言葉でまったくわかりません。バロンは身振り、手振りで一生懸命話すのですが、いまいち伝わらず、疲れ果て、心の底から「何で伝わらないのだ、このトンチキめ!」と(以下数文字欠落)。

するとフィールドグリーンの1人が、口も動かさず「トンチキとは失礼な!」とバロンの頭の中に返事をしました。そうです、この国は、本当の言葉(たてまえなんてない)以外は通じない所だったのです。そういえば、バロンはフィールドグリーンに着いてから、いつもの公務の様に初めて会った人には「やあ始めまして」「良い天気ですね」「いい気分ですネ」っと儀礼上の挨拶から入ったので伝わらなかったのです。それからは本音でおしゃべりしました。はたから見るとまるで言語の違う者どうしがしゃべっているのですが……皆さんの国では「テレパシー」とでも言うのでしょうか? だから通じるのです。

このままではとてもトンチキで分かりずらいので、この後は通訳したかたちで進めてまいります。というわけでフィールドグリーンの人達は今から一族のプリンセスの婚約パーティーに行くというのです。皆、バロンを誘いました。「おめでたい日です。外国の方も是非参加して一緒に祝ってやって下さい」っと。そしてか供に行きました。さあ、夢のようにかざられた広場に着きました。皆楽しそうにダンスしています。バロンもダンスに加わりました。そこでバロンは一生懸命プリンセスを探しました。バロンの頭の中は彼女に聞きたい事がいっぱいで、もうグチャグチャです。

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